星新一の世界を斬新なアニメとドラマで映像化するNHK総合放送の『星新一 ショートショート劇場』が好評です。「約束」、「不眠症」、「ボッコちゃん」、「常識」、「親善キッス」、「ボウシ」、「こん」、「愛の鍵」、更には「さまよう犬」など、星新一の代表作品が放送されています。
NHK総合放送の『星新一 ショートショート劇場』が好評です。星新一は、1,000以上のショートショート作品を残していますが、それらの作品群の中から、10分番組を制作しています。
星新一は、ウィットとユーモアと少しの毒、大人の童話とSF的興趣に富んだ作風で、今も絶大な人気を誇っています。代表作は、『ボッコちゃん』『悪魔のいる天国』『おせっかいな神々』『ノックの音が』など。その作品は今も新鮮な輝きを放っています。
『星新一 ショートショート劇場』は、2007年11月に5作品が放送されて好評だったため、2008年3月からレギュラー番組化されています。放送時間は、NHK総合毎週月曜日の22時50分から23時。
放送開始から、『ゆきとどいた生活』、『肩の上の秘書』、『プレゼント』、『包囲』、『愛用の時計』が製作され、このうち3作品は、様々な表現方法を用いたアニメーションで、2D、3D、人形アニメーションなどが含まれています。作品ごとに、「実写」、「アニメ」、「静止画+朗読」……など、多様な映像化の手法を組み合わされており、短時間であるものの、見ごたえのある番組となっています。
NHKの『星新一 ショートショート劇場』では、実写化する場合、「若き才能」を動員し、小劇場的“空気感”を生かしています。また、アニメ化する際には、新進気鋭のアーティストたちのイラスト、CGアニメ、クレイアニメなどを使い、星一流のモダンな小説世界を、現代のセンスで「テレビ化」しています。
星新一の世界を斬新なアニメとドラマで映像化する新番組の第1回は、「約束」「不眠症」「ボッコちゃん」の3作品。「約束」は、宇宙人と少年が交わした約束を描いた作品、「不眠症」は、不眠症に悩む男が治療を受けというショートショート作品で、バーの看板娘が実はロボットだったという星新一の代表的作品の「ボッコちゃん」。
第2回は、極貧生活を送る謎の老人を描く「ぼろ屋の住人」、みずからの欲望を代行するドッペルゲンガーが次々に登場する「常識」と「親善キッス」3作。第3回の放送は、売道具に目をつけた「ボウシ」、妻がきつねに取りつかれたと思い込んだ「こん」、鍵が言葉によって代行される未来社会を描いた「愛の鍵」の3作品。
第4回は、4月21日(月)に放送されます。内容は、「さまよう犬」、「窓」、「生活維持省」の3作です。
星新一は、ショートショートを数多く残し、多作さと作品の質の高さを兼ね備えていたところから「ショートショートの神様」と呼ばれ、生涯で1000以上の作品を残しています。『ボッコちゃん』、『悪魔のいる天国』、『おせっかいな神々』、『ノックの音が』など、数多くの短編集があります。また、『明治・父・アメリカ』、父親を書いた伝記小説『人民は弱し 官吏は強し』などのノンフィクション作品もあります。日本を代表するSF作家で、小松左京・筒井康隆と並び「御三家」と称されています。
星新一のショートショート作品は、具体的な地名・人名といった固有名詞はあまり登場しません、具体的な数値もあまり使わず、例えば「100万円」とは書かずに、「大金」・あるいは「豪勢な食事を2回すれば消えてしまう額」などと表現されています。
ショートショートは、寓話的な内容の作品が多く、星も自らを「現代のイソップ」と称していました。柔軟な発想と的確に事物の本質をつかんだ視点の冷静さから、多くの読者を獲得したほか、学校教科書の題材や、テレビ番組『週刊ストーリーランド』や『世にも奇妙な物語』の題材にも採用されています。